オレ、取締役

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株式会社ITCS

■社 名 株式会社ITCS
(Information Technology of Customer's Sense)
■代表者 深見和久
■設 立 1995年
■資本金 3000万円
■所在地
名古屋市中区栄1丁目7-33 サカエセンタービル6F
■Web
http://www.itcs.jp/index.php
■事業内容
①ITの戦略的かつ実践的活用を実現するシステムの構築。
②費用対効果の高いIT活用パッケージの企画、販売。
③戦略的業務提携を含むIT活用ビジネスの企画、事業化。
④インターネット技術を有効活用した、付加価値サービスの提供 

 地下鉄伏見駅から徒歩3分。ヒルトンホテル前に建つビルの6階に株式会社ITCSはある。社長の深見和久さんは1995年にこの会社を立ち上げた。
 本日の探検隊メンバーは4名。「起業するきっかけは?」「仕事や会社を選ぶ基準ってありますか?」「どういう人材を求めていますか?」「どんな人生をめざしていますか?」「これからの目標は?」など、思い思いの質問を抱えて会社を訪ねた。


―――同業他社と比較したときの御社の特徴は何でしょうか?
 下請的な仕事、派遣(常駐)は行わないことです。ソフトウェアをつくる会社は日本に1万6000社、愛知県内に600社ぐらいはあるでしょうか。そのうちの8割ぐらいの会社は、下請的な仕事や派遣(常駐)をしています。こういう仕事をすることが、経営を安定させる最も手っ取り早い方法だからです。
 しかし、われわれの会社では、下請的な仕事、派遣(常駐)は行わないという方針でやっています。なぜかといえば、もしも自分が社員という立場で下請的な仕事をすることになったら、常駐という形で派遣されて仕事をすることになったら、若いうちは兎も角、将来の夢や志を持ち、頑張って仕事をすることができるのかというと、疑問符がついてしまいます。自分がやれないことを、社員にやらせることはできません。

―――そのほかの特徴はありますか?
 パッケージソフト開発やシステムソリューションなど、付加価値の高い仕事に力を入れていることです。
 日本ではすでに人口が減少しています。現在1億2,600万余りの人口が2050年には8,000万人になるとも予想されています。企業がどう存続し成長いくのかを考えると、外国から労働者を大量に受け入れるか、労働人口が減少する分だけ一人当たりの労働生産性を高めていくかの二つの一つです。
  ただ日本の場合、2000年にわたり単一民族でここまできた歴史を考えると、短期間に外国から労働者を大量に受け入れるのは難しいでしょう。そうなると、日本人一人一人が付加価値の高い仕事をしていくしかありません。

―――御社はどういう人材を求めていますか?
 仕事と人生には、成功の方程式があると思います。

 成功=能力×熱意(やる気)×考え方

 という方程式です。つまり、成功するかどうかは、能力と熱意と考え方の掛け合わされたもので決まるということです。たとえば、同じぐらいの能力がある2人がいたとして、Aさんの熱意が5、Bさんの熱意が10であれば、Bさんの方が成功する確率は高いということです。
 実は、能力と熱意と考え方は等価ではありません。人によって能力が違うとはいっても、せいぜい2-3倍の違いでしょう。しかし、熱意は人によってものすごく違っていて、熱意のない人と熱意のある人では10倍ぐらいの差がある。考え方はもっと差が出る。プラス100からマイナス100まで人によって違いがあります。

―――考え方について、マイナスがあるというのは面白いですね。
 考え方についてですが、人は4種類に分かれます。利己的な考え方で怠惰な人、利己的な考え方で努力をする人、利他的な考え方で怠惰な人、利他的な考え方で努力をする人の四つです。
 この四つのうちの利他的な考え方で努力をする人、つまり「人のために精一杯努力をする人」と一緒に仕事をしたいですね。現状はこの境地まで達していなくても、その方向をめざして仕事をしていきたいと考えている人と一緒に仕事をしたい。
 仕事というのはお客様あってのものです。同時に、仕事というのはひとりでできませんので、仲間があってのものです。そうなると、自分がやりたいことだけやる、自分の利益になることだけをやるという考えでは、仕事は上手く進みません。「人のために精一杯努力をする」という姿勢が大事なんです。

―――これから社会に出ようとしている若者に一言、アドバイスをお願いします。
 大企業に入るなら業種で選ぶ。つまり、自分の興味がある分野の仕事をしている会社を選べばいい。
 一方、中小企業に入ろうとするのなら、まずは社長を尊敬できるかどうか、社長の考え方に共感できるかどうかを確かめるのが良いと思います。いくら自分の興味のある仕事でも、いくら自分の好きな仕事であっても、社長のことを尊敬できなければ長く勤まりません。

―――今後の目標についてお聞かせ下さい。
 自社のソフトウェア製品とITサービスを事業の中核として位置づけ、数年後に売上高10億円、営業利益3億円の中期目標を掲げています。
 現在、中堅企業向けのワークフロー、企業ポータルソフトウェアの「Manage」と社会保険労務士事務所向けの「労務三昧」と2つの製品を開発・販売しておりますが、それらに加えて、今後ITCSの中核となる「ITサービス」を開発、展開したいと考えています。

―――どうもありがとうございました。



野坂加奈子(弘前大学・人文学部・2年)

 深見社長のお話を聞いて、一番強く感じたのは、人のつながりをとても大切にしているということです。企業が成長していくために、人のために精一杯努力するということを社員の皆様と共有しようとしている姿にとても魅力を感じました。そのためのコミュニケーションも大切にしていて、常に本音でぶつかるという姿勢にとても共感しました。
 私自身、一人ひとり個性を持った人達が同じ方向を目指して、お互いに巻き込みながら、大きなチカラを生むということはすごく難しいことだと思っていたので、深見さんの人への接し方はたいへん勉強になりました。また、続けていくことの大切さ、続けていくことにより信頼が生まれていくことが改めて分かりました。


神谷元樹(名城大学・経営学部・2年)

 派遣をしない、下請的な仕事をしないという高いハードルを下げないためにどうするか――そのコツは、まわりの人に話をしたり、説明会の資料に記載したりすることで逃げ道をなくすことだと聞いてなるほどと思いました。
 深見社長は自分の考え方に共感してくれる人を社員として採用し、その社員の人たちを大切にしていこうとしていると感じた。私自身、もっと自分の考え方を他人に伝え、自分の考え方に共感してくれる人を大切にしていこうと思った。
 深見社長のように本音で語ってくれるような人のもとで働きたい、自分で会社を経営するようになったら、深見社長のようになりたいと思った。


森瀬太規(南山大学・経済学部・3年)

 深見さんの話を聞いて、強く感じたのは「考え方」を重視していること。僕は「考え方」を「精進」と置き換えて理解しました。利己よりも利他を重んじる考え方は、今の自分が日常生活の中で一番大切にしたいことです。
 利己と利他の間を揺れ動く心――こういった迷いや悩みは、自分だけでなくみんながもっているんだということが分かった。

兪子豊(名古屋大学・工学部・4年)

 深見社長は素直な心で、本当の気持ちを飾ることなく話をしてくださる方だという印象を持ちました。
 深見社長は、自分の考え方や理念を固め、それをまわりの人に伝え、共感できる人を増やしていく。そういう過程の中で、自分が持っていた考え方や理念が変化していく。それが、自分の成長につながる。私も自分自身の考え方を大事にし、それをまわりの人に伝えていくなかで、自分自身が成長していきたい。