オレ、取締役

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中日本炉工業株式会社

■社 名 中日本炉工業株式会社
■代表者 後藤峰男
■設 立 昭和40年
■資本金 2000万円
■従業員数 24名
■所在地
〒490-1203 愛知県海部郡美和町木折字八畝割8
■TEL 052-444-5141(代表)
■FAX 052-444-1917
■Web
http://www.nakanihon-ro.co.jp
■事業内容
① 真空炉、電気炉、燃焼炉及び附帯機械設備の設計、製作
② 燃焼設備、制御装置の設計、製作
③ 金属熱処理及びCVDコーティングの受託加工    

 創業は昭和40年(1965年)。それ以来、小型炉の分野に力を注ぎ、確固たるポジションを維持してきた。自前の炉を持ちたいと考えながら、費用的な面で熱処理工程を外注せざるを得なかったメーカーのニーズに応えた結果だ。小型真空熱処理炉の分野では50%のシェアを握っている。
 本日、探検隊に参加した学生は3名。最初にビデオで会社の概略をつかみ、工場と事務所を見学させていただいた後、社長の後藤峰男さんから話を聞いた。


―――事務所と工場を見学しているときに気がついたのですが、音楽が流れていますね。
 小さな音で有線放送を流しています。できるだけリラックスして仕事ができるようにという配慮です。工場というと、定刻になるとサイレンやベルが鳴るというのが一般的ですが、そういうのは好きじゃないんですよ、私は。だから、うちの会社では、お昼と退社の時間になると社員がアナウンスするようにしています。

―――事業概要について簡単に教えて下さい。
 主力商品は小型真空熱処理炉です。金属の強度を高めるには、金属を炉の中に入れて、1000度近い高温で加熱してやる必要がある。ただし、金属を熱すると、空気中の酸素と金属が結びついて、酸化が起こり、錆の原因になる。金属にとって錆は大敵です。錆ができないようにするためには、真空中で熱処理すればいい。こういう考え方で開発されたのが真空熱処理炉です。

―――どういう流れで仕事は進みますか?
 お客様から注文をいただくと、設計→部品の発注→製作→試運転→施工据付という流れで仕事は進みます。注文を受けてから施工現地据付まで、早い物で4ヶ月、遅い物だと1年ぐらいかかりますね。

―――納入先はどういうところになりますか?
 自動車部品、電子部品、金型、鉄鋼などのメーカーや熱処理業界が主な納入先です。

―――日本だけでなく、海外にも納入するのですか?
 日本国内が8割、海外が2割です。海外は、中国、ベトナム、フィリピン、タイなどが多いですね。

―――採用動向と入社後の配属について教えて下さい。
 最近は1年に2、3名を採用しています。会社に入ると最初の2年間は現場で働いてもらって、そのあと、本人の希望を聞きながら適材適所で配属します。
 大きい物を扱うこと、溶接作業などがあるという理由で製造部門は女性社員はいません。しかし、3年前に工業系の大学を卒業して、現在設計部門で働いている女性が一人いますし、総務経理には女性社員が数名います。

―――この仕事の面白さは?
 汎用品を流れ作業で作っているのではなくて、オーダーメイドで一品一品を手作りでやれることです。だから、毎回、毎回、新たな気持ちで仕事にチャレンジできます。50歳になっても、60歳になっても失敗することがある。これが、私どもの仕事の面白さですかね。

―――経営理念について教えて下さい。
 「顧客に利益を与え、社会に貢献する」というのが経営理念です。何か判断に迷うようなことがあれば、この経営理念に立ち戻って考えてみる。
 私どもの業態は「0」か「100」かの世界です。企業が設備投資をしてくれないと仕事が始まらない。ただし、設備投資をしてくれれば必ず仕事につながるわけではありません。同業メーカーとの競争に勝たなければ仕事にはなりません。
 企業が設備投資をしてくれなければ「0」の世界、企業が設備投資をしてくれて、なおかつ同業メーカーとの競争に勝つことができれば「100」という世界なのです。だから、どんな仕事でもおろそかにしない。一つ一つの物件について真剣に取り組む。その積み重ねの延長線上にしか企業の成長はありません。

―――最後に、これから実社会に出ていく大学生に一言お願いします。
 会社はあなた達を選びます。同時に、あなた達も会社を選んで下さい。この会社で一生働くんだ、この会社で命をかけて働くんだ――そういう気構えを持って会社を選んで欲しい。そして、会社に入った以上、高い目標を持って働いて欲しい。
  それと大学時代に、どうか人間力を高めてきてください。少々のことでもびくともしないような、強い精神力を身につけて欲しい。ちょっとした壁にぶちあたっただけで会社を辞めてしまう若者が多いように感じます。


吉野光太郎(中京大学経済学部3年)

 自分にとって、「炉」はまったくなじみのない物でした。しかし、本日の探検隊で、どのように炉を作るのか、どういった所に炉を販売するのかを知ることが出来、たいへん有意義でした。多くの工場や研究設備を持っているメーカーであれば、「炉」は非常に重要な設備なのですね。
 また、前回の探検隊(日高工業さん)で得た知識がたいへん役に立ちました。日高工業さんでは熱処理工程そのもの、今回の中日本炉工業さんではその熱処理工程に使う炉の制作です。つながりが見えて興味深かったです。
 後藤社長の言葉――「良い流れを作っていく。小さな取引先にも手を抜かない。そういった姿勢がやがては自分にプラスに返ってくる」。この言葉が私にはとても印象的でした。非常に人間的な魅力を感じる社長さんでもあり、会社でもありました。


神谷元樹(名城大学経営学部2年)

 「最近の若い人は、上司が嫌だからというような些細な理由で会社をやめると言い出す。大学時代に、目標に向かってがんばれるチャレンジ精神、少々のことでは動じない人間力を高めてきて欲しい」という話が印象に残りました。社長さんの目から見て、そういう若者が多いのだなあと思う反面、そうならないよう自分自身もっと成長しなければならないと思いました。
 企業探検隊は自分にとってたいへん貴重な体験ができる場です。ここで得た知識や感じたことを仲間に伝えていきたいです。


森瀬太規(南山大学経済学部 3年)

 社長さんのお話を聞き、素晴らしい人がいて、その人がつくる素晴らしい製品があると、素晴らしい顧客が集まってきて、自然に会社が成長するのだと思いました。
 自分の考えや行いは必ず自分に跳ね返ってくる。自分の考えや行いが粗雑だと、粗雑な人としか出会えないし、粗雑な結果しか自分に返ってきません。そういう意味で自分の行い一つ一つに気を配り、同時に自分の考えと行いを一致させていきたいと思います。
 何度か企業探検隊に参加し、複数の企業を見る機会を得たことで、何に注意して話を聞けばいいのか、どういう質問をすればいいのかというようなポイントがつかめてきました。ありがとうございます。